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大三島の伊東豊雄ミュージアムを訪れて

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ところミュージアム大三島
伊東豊雄ミュージアム
今治市岩田健母と子のミュージアム

この3つをレンタカーで見てきました。
3館チケットが1000円で割とリーズナブル。


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ところミュージアム大三島
設計:山本英明・DEN住宅研究所

シルバーハットと似たような屋根がふわりとのっていました。
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このトンがった建物はトイレ。屋根と屋根のあの隙間にゴミが溜まりそうとか考えたら作れない。
もっと細かくなればジョンヘアダックの『自殺者の家』になりそうだ。
少し想像を膨らませるかたちです。

ただ、このトイレ棟と本棟の形の関係性はよくわからなかった。何か意味があるのでしょうけど。

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回廊がにも曲面屋根が軽やかに続く。

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シルバーハットは鉄骨造ですが、こちらは木造です。接合部がとても綺麗。職人技!

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伊東豊雄ミュージアム。
主に島のことや伊東さんの業績を紹介していました。

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元々はこのオスロでのコンペからあのかたちが出ているようでした。
なので、ミュージアム自体はその一部が切り取られたような空間で、オスロのようなもっと続いた空間を見てみたいと思わせました。
この蜂の巣みたいな空間がモコモコと遠くまで、それでいて何処まで続いてるからわからないときにこの空間の面白さが出てくるように感じます。

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移築されたシルバーハット。
1986年に日本建築学会賞を受賞した伊東さんが45歳くらいの自邸です。1989年の著書『風の変様体』の言葉がこの自邸によってさらに重く実態の伴ったように感じます。

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元々この場所の為に建てられたかのようなフィット感。屋根薄い!!


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屋根を支えるRC柱が床スラブからキャンチレバーのようにあることで、屋根の軽さぐんと強調されています。素材と構法の対比が空間に生きているのがよくわかります。

このシルバーハットを詳しく知りたい方は、東西アスファルトの記事がオススメです。
これを読むと、伊東さんが用意したテントを娘が暑くて使えなかったり、やっぱりここに部屋がほしいとか、住みながら考えアップデートしていった経緯が伺えます。

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ここには、先ほどのオスロのような各プロジェクトの模型や、伊東さんの実施図面が沢山ありました。あの物件のここのディテールがどうなってるか知りたい!というときはここの資料でわかるかも。

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敷地内にあった倉庫。可愛い家型。
最近付属建築物ばかり見てしまう。笑


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今治市岩田健母と子のミュージアムの管理棟。
かたちは微妙な感じですが、屋根がとても薄いです。
ミュージアム内は撮影禁止でした。
2人で行くと、相手の足音や話し声が壁に反射され、音がぐるっと回って面白い体験ができます。

見に行く方は車でないと大変。レンタカーお勧めします。とても歩ける距離ではない。

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by tokup_nao | 2018-11-11 10:42 | 建築 | Trackback | Comments(0)

フランク・ゲーリーから田根剛へ

2015年に 21_21design sight で田根剛がディレクターを務めるゲーリー展が行われたのもまだ記憶に新しい中、今年2018年の田根剛のギャラリー間での展示が行われた。これはなんと、オペラシティでの展示の同時開催で、前例のない大きな展示になった。
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OPENERSより抜粋

田根さんの展示を見て強く思ったのは、抽象的な物体の模型があのゲーリー展での模型を彷彿させた。また、会場構成も担当してたことで見せ方も含め色々と重なったのかもしれない。
ゲーリー展では「I have an idea」と大きく出ているように、アイデアでプロジェクトをグイグイと引っ張って行く力強さみたいなものを感じさせ、それが田根さんにも確かに大きく伝染し影響を与えていると思わせた。

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今回の展示に合わせて出版された本からは、田根さんの生い立ちから来る建築の考えが赤裸々に語られており、そこにゲーリー展からの影響を聞かれ答えている。

アイデア」の力を学びました。そのアイデアとは、ちょっと思いついて「こういったデザインになりました」という表面的なものではなく、もっと具体的で力強く、世界を変える信念につながったものなんです。中略ーデザインがいいとか悪いとかではなく、アイデアの力が強いかどうかが試されている世界なんだ、ということを学びました。p,69抜粋

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等々力の住宅では、湿度の高い1階と乾いた2・3階のアイデアが瓶に入った植物で示されていた。僕はこれを見て、アイデアに具体的な「かたち」を与えることによって、アイデアの強さが倍増したような印象を受けました。これなら、建築を引っ張れる!と思えてきます。


そして、今回の展示ではアイデアの強さを『記憶』から引き出す田根さんのキャラクターが出てきます。
『アーキオロジー(考古学)からアーキテクチャー(建築)へ』という台が示すように、ヨーロッパの環境で建築設計を学ばれた田根さんが記憶を頼りに設計をするのは、とても必然的な結果のように感じられます。

「建築の良さは長く残っていくこと」とはっきり仰っているのが印象深く、つまりはこういうこと↓でした。


昔は場所の記憶にこだわり、過去にあったものが未来をつくることができると思っていたのですが、そうではなく、場所がもっている記憶はそれにちゃんと力を与えた時に未来を生み出す原動力になるのだ、と。p.91 抜粋


エストニア国立博物館でも負の記憶となっていた軍事滑走路をあえて未来に繋ぐデザインとした。これは実務で提案するとなると、想像より遥かに勇気がいることだと思う。だからこそ、その勇気には徹底したリサーチやそのアイデアを守る価値感が必要とされたいたのだろう。本人の中でそのアイデアに対する揺るがない価値基準があって初めて、この大きなプロジェクトを最後まで推し進めることができたのだと思う。
今までのプロジェクトの実体験からその価値は養われ紡ぎ出され、それらの言葉は重たくとても説得力のある言葉だった。

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実際に展示では、事務所のリサーチに立ち会ったかのような資料を体験できる。強いアイデアの素材たちだ。


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こんな面白いオブジェはどこにあるんでしょ。何だか運気も上がりそうだ。


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抽象から具象まで、様々なリサーチやスタディを行ったり来たりしながら、ジリジリと建築へとかたちにしていく。
考古学者でありながら、新しいものをつくる創作者。研究ハイと創作ハイが同時に来そうだ。

僕自身も「佐倉の住宅」の説明で記憶という言葉を使っていたけど、こんな壮大じゃなくもっと個人的な記憶だった。
強靭なアイデアでぐいぐい引っ張るわけでなく、ふわっとしたスケッチのイメージを追いかけて具象にジャンプしてつくっていました。

勉強になりました!
また打ちのめされそうだ。


tokudaction
徳田直之

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by tokup_nao | 2018-11-10 13:00 | 建築 | Trackback | Comments(0)

マスメディアからローカルメディアへ

designboomに『佐倉の住宅』を掲載頂きました!
学生の頃から見ているサイトなのでとっても嬉しいです。

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そもそもdesignboomとは?(めんどくさかったら読み飛ばしてもOK)


designboomは、ミラノ、北京、ニューヨークに拠点を置き、400万人の読者と450,000人のニュースレター加入者を獲得しています。
1999年にミラノに設立されたdesignboomは、世界で最初で最も人気のあるデジタルアーキテクチャとデザインマガジンです。メディアはまだ社会の結合組織であり、1999年と比較して、インターネットは長い道のりを歩んできました。この間、デジタル出版を作成することは、依然として技術に精通したオタクのビジネスでしたが、オンライン出版は、何か抽象的なものから、私たちがどれだけ多くの人が暮らして働くかの中心的な要素になっています。今日、人々が何かを探しているとき、彼らはオンラインでそれを見るでしょう。
designboomは、さまざまな背景のプロと若いクリエイティブを結集することを目指しています。建築、デザイン、技術、芸術の分野で最新のニュースと重要な問題を出版することで、過去18年間の私たちの使命は変わりません。最高のプロジェクトを掘り起こし、現代文化の最も興味深い面を選びます。あなたは他のどこにでも見つけることができます。
今日、 designboomは 45,000以上の有益な情報と洞察力のあるインタビュー、スタジオ訪問、新製品のドキュメンテーション、展覧会や書籍のレビュー、歴史的調査などの包括的なソースです。
designboomよりgoogle翻訳の抜粋


つまり、designboomはデザイン全般を包括していて、世界的に影響力のあるデザインについての最新のニュースを常に取り上げているサイトです。
なので、このサイトで取り上げられたトピックはそれなりの信用性があり、それを各国のサイトが取り上げる流れができています。私自身もこのdesignboomで取り上げられてすぐに、香港のHYPEBEAST(ファッションサイト)にも掲載頂きました。


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このdesignboomはデザイン関係の仕事の人しか見ないサイトかもしれませんが、それを見たローカルなメディアが目を着け掲載することによって、実際に将来のクライアントが見ることになるかもしれません。

遠回りなようで、信用を得るには手っ取り早いのかも。
なので、大きなメディアに掲載されることは意味があることかと思っています。

ただ、今回に至っては、実はもう一展開あって、アーキテクチャーフォトに掲載したところdesignboomから連絡が来たのでした。なので、僕にとってアーキテクチャーフォトが世界への扉で、そこからまた各国のサイトに繋げてもらったという経緯がありました。アーキフォトに感謝感激雨霰!

かといって、実際に仕事の話が来るわけでもないんですけどね・・・。笑
継続的に良い建築を発信し続けて、色々賞を頂いたりして、やっとどこからか連絡が来るんでしょうね!

がんばろ!

徳田直之

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by tokup_nao | 2018-11-08 22:40 | コラム | Trackback | Comments(0)

『メイジーの瞳』(2013)を観て

    監督 スコット・マクギー/デヴィッド・シーゲル
    原作者 ヘンリー・ジェイムズ
    製作者 ダニエラ・タップリン・ランドバーグ/リーヴァ・マーカー  
    キャスト:ジュリアン・ムーア/アレキサンダー・スカルスガルド /オナタ・アプリール/ジョアンナ・ヴァンダーハム /スティーヴ・クーガン

舞台はNY。離婚によって、両親の間を行き来するはめになったメイジー。終始メイジーの視点で描かれる。
このメイジー役のオナタ・アプリールを映画の中心に添えることで、物語の芯ができ彼女の魅力にグイグイ引き込まれてつつ、心がギュッとなる映画です。
サラッと撮っているのに、これ程までに説得力が出るのは鑑賞者もメイジーの一部になるようなカットワークだからでしょうか。
誰もが好きなメイジーが最後はどうなってしまうかハラハラしてしまう。
いいドラマ映画がみたいあなた。超オススメ!

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☆建築的な見所
リンカーンがハイラインにメイジーを連れて遊ぶシーンが微笑ましい。

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ハイラインの10番街を見渡す展望デッキで遊ぶメイジーとリンカーン

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ハイラインで遊ぶメイジーとリンカーン

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by tokup_nao | 2018-11-02 07:45 | 映画 | Trackback | Comments(0)

THE PLUS にインタビュー掲載

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ロンドンのTHE PLUS「佐倉の住宅」のインタビューが掲載されました。

このサイトは芸術全般を取り上げていて、どの記事もインタビューをしています。なので更新頻度は多くはないですが、対話によって個々の作品の本質に迫ろうとする姿勢が面白いです。
様々な国の作者の温度に触れることができるので、是非見てみて下さい!

Interview of "House in Sakura" was posted in THE PLUS in London.
This site covers the whole art. All articles are posted on interviews. So the update frequency is not much, It is interesting to approach the essence of individual works by dialogue.
You can touch the temperature of the author from various countries. Please check it out !


ここにある写真がはどれも印象的なものが多いので、写真が好きな人はおもしろいかも。

あと、建築的な写真も多い気がします。


このポーランドのクラクフを拠点に活動しているパベル・フランクの写真もその一つです。

孤独な写真ですが、写真家自身は実際孤独ではないと話しています。

http://www.thepluspaper.com/2016/11/13/not-loneliness-but-solitude/

彼のサイトです。

https://pawelfranikphoto.com/

人間の儚さが美しく感じます。しみじみ見入ってしまう。

https://pawelfranikphoto.com/single


世界中を芸術というフィルターを通した視点で旅するTHE PLUS。

オススメです。


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by tokup_nao | 2018-11-01 11:30 | 建築 | Trackback | Comments(0)


tokup.nao@gmail.com


by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)

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