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建築設計事務所の仕事の様子と雑談を綴っています。


by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)
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平田晃久の「まえばしガレリア」を訪れて

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前橋に建つ平田晃久設計による1階にギャラリー+レストラン、2~4階に26住戸の分譲住宅が入る。
とても目立つ!
歩いていると何だこれ!となります。
以前はこの土地には映画館やスーパーがあり、市の所有する広場になってから、民間に売却された。
町のスケールに合わせたヴォリュームが角に行くにつれて浮遊していく感じが、町が木となるような建築をよく体現しているようでした。
これぞ建築デザインの力を感じさせる建築形態と空間でした。

コンセプトや文章、イメージスケッチを雑誌などで見ていても、頭では理解はできる。
体感すると、こういうことなんだって身体で理解できるんだな、と改めて思いました。

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壁面に設置された緑。順調に育っているように見えます。
白面とグレー面があることで、同面でも立体感がでてきます。
角でも色を切り替えて、色を効果的に使っています。
ボックスの重なりでできていることを表現されていました。

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住戸にはそれぞれ大きなテラスが設けてあり、外を大きく使える生活ができそうでした。

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角の柱を頑張って抜いて、落ちる柱も200mm角まで絞ってありました。
構造設計のなせる業。

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ギャラリーからはうまく視線を切って、住宅部分が見えなくなっていた。
避難階段は隠すのではなく、象徴的な配置となっていた。

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排水管は裏側で露出していました。結局これが安くてメンテナンスしやすい。。

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裏側に回ると、集合住宅のエントランス。
接道が多いと計画しやすく、複合的な建物でもいい感じに動線を分けられるな。
バルコニーにはプライバシー配慮か温熱環境の配慮なのか遮光カーテンが取り付けれていた。

グリッドを歪ませて作っていくような構成が、秩序と余白をいい具合に生んでいるようでした。
住戸はどうしても無理やり詰め込んでいくようなプランになってしまうけど、その過程で生まれた予期できない余白空間が自然っぽくていい。
やっぱり行かないとわからない、行ってもわかりきれない平田建築でした。

Akihisa HIRATA Discovering New 平田晃久建築作品集
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平田晃久 人間の波打ちぎわ
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by tokup_nao | 2024-05-08 21:33 | 建築 | Trackback | Comments(0)