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建築設計事務所の仕事の様子と雑談を綴っています。


by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)
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イサムノグチとジョージナカシマ

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Residence at Pocantico Hills NewYork 1974|ポカンティコヒルズの家・ニューヨーク 吉村順三

イサムノグチ(1904-1988)と同時代を生きたジョージナカシマ(1905-1990)
1930年から1931年にパリ経由で日本に渡航したイサムノグチ。
1934年にパリを経ち、インド中国経由で日本に向かうジョージナカシマ。
同時代のモダニズムを駆け抜けた二人が、同じように日本とアメリカの間で感性を研ぎ澄ましていったのがおもしろい。

ジョージナカシマの家具は今も娘のミラナカシマが継いでいて、この独特の緊張感の凄みは今も健在。
1937-41の日本の第二次世界大戦の参戦にともなって、二人とも日系人強制収用にあった。
32歳くらいで、一番これから仕事をガンガンやるぞ!というときに。これはかなりこたえるものがあるだろう。
イサムノグチはフランクロイドライトの嘆願書によって出所し、ジョージナカシマは入所前にライトの仕事が彼の期待するものとは違い失望したようだ。
この正反対のライトに対する振る舞いの違い。何なんだろう・・・。

その後、イサムノグチはニューヨークのグリニッジヴィレッジにアトリエを構え、
ジョージナカシマはペンシルベニア州のニューホープにアトリエを構えた。

距離がそんなに遠くないので、二人はときに個展などで会っていたのではないだろうか。対照的な作風だが、互いにリスペクトし合っていたと思う。その証拠にジョージナカシマ記念館にはイサムノグチのサインも残っている。
二人の対談があったら是非見てみたい。言葉の重みが計り知れない。

この二人には同じロマンが感じられ、人生がクロスする模様を映画化できそうなくらいドラマチックだ。

あの家具のギラリとしたものはどこから生み出されるのだろうか。
凄まじい家具としか言いようがないただならぬ雰囲気。

吉村順三が設計したロックフェラー邸(ポカンティコヒルズの家)に220点以上の家具を製作したナカシマ。一つの家で。今から見ても、とんでもないプロジェクトだ。

凄まじいものを家に一つでいいから置いてみたい。
それだけで、背筋が伸びて、何だか生きる強さを味わえそうです。

イサムノグチ庭園美術館

ジョージナカシマ記念館

しかも、二つの館はとても近い。
どちらも香川県高松市牟礼町にあります。
僕はまだ行ったことがないので、近いうちに行ってみたいと思います。
尚、イサムノグチ庭園美術館は事前申込みが必要なので要注意。

<おすすめ図書>
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by tokup_nao | 2019-02-06 22:28 | 美術 | Trackback | Comments(0)