桜とブラザークラウス礼拝堂

お花見シーズン到来。
桜の花がパラパラと散りゆく姿は、
何故あれほどに情処溢れるのでしょうか。

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この写真は、新潟〜群馬建築巡りのときに、高崎の友人宅で頂いてしまったピーターズントーのブラザークラウス礼拝堂の写真です。

ドイツのヴァッヘンドルフという場所に建っていて、アクセスがめちゃくちや悪かったそう。
僕もいつの日か行きたい建築の一つ。
施主のセルフビルド建築でなかなか荒々しい空間になっています。
コンクリートを24回に分けて一年くらいかけて打設。
一回の打設で50センチなので、一年掛けて12mの高さになります。
なんかこれだけでもカッコイイのですが。
24回の継跡が外観にも出ていて、それが外観としての表情になっているところがまたカッチョイイ。

また、コンクリートにはガラスを埋め込んだ光の穴が散りばめられていて、
中に入った時に光の粒が幻想的に見えてきます。
中はただ丸太を円錐状に組んだものがコンクリートの型枠になります。
24回目の打設が終わってコンクリートが固まったその最後に丸太を燃やします。
燃やすと木が乾燥収縮してコンクリートから剥がれやすくなります。
最後に燃やすことによって、建築が完成します。

できた建築はもちろんのこと、この作り方からシビれる建築です。

倉俣史郎がデザインした、ビキンザビギンという椅子があります。
トーネットの椅子をスチールワイヤーで巻きつけ、ガソリンで中の椅子を燃やしてつくります。

何かを消失させることで生まれるもの。
似たものを感じさせます。

礼拝堂という用途も相まって、燃やすという行為そのものに何か神秘的なものを投影させてしまいます。

倉俣史郎は椅子が燃えるとき、手を合わせたと言われています。

壊すことと創ることが同時に存在してるものは、何とも不思議な魅力を感じさせてくれます。


パラパラと散りゆく桜の花びら。
その中で生まれる宴の空間。
お花見のあの空間こそ、その代名詞と言ってもいいのではないでしょうか。



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高崎の友人宅にて
アジャイの作品集にダメ出しをする赤ちゃんの図。
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by tokup_nao | 2016-04-02 23:30 | 建築 | Trackback | Comments(0)
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