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建築設計事務所の仕事の様子と雑談を綴っています。


by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)
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恐るべし 世界の黒澤

恐るべし 世界の黒澤_d0086747_2225823.jpg

黒澤明生誕100年記念画コンテ展
場所:東京都写真美術館
会 期: 2010年9月4日 ( 土 ) ~ 10月11日 ( 月・祝 )
休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)

ラヴズ・ボディをみるついでに黒澤明監督のコンテ展見たんだけど、ついでにみた自分を恥じるほど良かった。一言で言うと、「ド迫力」。感情が絵の中に吐き出されていながら、ディテールが精密に描かれる。ルーカスのインタビューの映像を見るとそれらがどういう役割をしていたのかが良くわかる。
ただ僕は、黒澤明監督の作品は一つも見たことない。そのインタビュー映像に時折でてくる映画の一場面がコンテ画と全く同じに構図で雰囲気でびっくりした。やりたい映像がそのまま実現されていた。才能のある人はその感情を伝える技術が非常に長けているのだなとしみじみ思う。その感情の吐き出し方にも熟練が必要なのは言うまでもない。もともと画家を目指していた黒澤だからできることだ。

なかでも、自分よりもでかいコンテ画(あれはコンテ画と言うのか?)の迫力にはヤラレタ。
鑑賞者の感情をたたき切る感情が、侍のごとく襲いかかる。
耳を塞ぎたくなるほどに鼓動が高鳴り、息が切れ、身体が重たくなってくる。
一つ一つの感情の動きと表情の変化、それらが刻々と流れる時間のなかで浄化されていく。
ここはもう映画の中なのかもしれない。












Commented by のぐち at 2010-10-08 06:04 x
最近黒澤さんの作品よく観ててね。

画も映画もよく知らんけど、とにかく一直線。なのに観終わると枝がたくさんあった様な気もする不思議な感覚に陥るよ。

作品にもよるけど、混ざるはず無いわかりやすさともどかしさがこすっごい自然に融合してる様なね、そんな感じ。

だと僕は思ったよ。
Commented by tokup_nao at 2010-10-08 10:15
ルーカスがね、「残酷なシーンが残酷で終わらない。」って言ってた。
バガボンド読んでてもあるけど、生きることへの執着心っていうのか。
たぶんそれが美しいんだろうな。

とりあえず、羅生門から攻めようかなー。
Commented by rintaro at 2010-10-08 11:43 x
ほりんきーいないけど、映画見よう。
タルコフスキーのノスタルジアを見ようと思っているのだけど。
Commented by tokup_nao at 2010-10-08 16:21
あ、ノスタルジアまだ見てないっす。
映画鑑賞会しようしよう。
Commented by yano at 2010-10-09 23:16 x
黒澤明はよく「映画の本質は編集である」と言っていた。
神戸製鋼で活躍したラガーマン平田誠二も「ラグビーは編集だ」という持論をもつ。
この教えを受けて、僕から言えることはただ一つ。
「映画をすてよ、ラグビーを見よう」
Commented by tokup_nao at 2010-10-10 01:04
平田誠二:「未来ではない。今の自分がどうなのかが大事なのだ。」

黒澤明:「生きているのは苦しいとかなんとか言うけれど、それは人間の気取りでね。正直、生きているのはいいものだよ。とても面白い。」

平田誠二:「つまらない事をいくらやっても上手くならないですし、どんなに才能があっても二流止まりです。そんな事をいつまでもしていても、自分の本当に好きな事は見つからない。」

黒澤明:「自分が本当に好きなものを見つけて下さい。見つかったら、その大切なもののために努力しなさい。君たちは、努力したい何かを持っているはずだ。きっとそれは、君たちの心のこもった、立派な仕事になるでしょう。」

うむ、二人の名言には何か共通するところがあるのだ。
つまり、僕が言いたいことはただ一つ。

「ラグビーボールを抱えて、映画を見に行こう。」
Commented by yano at 2010-10-10 17:57 x
ラガーマンにとってボールを持つ事とは、すなわち戦場に立つことを意味する。
タックルを受ける覚悟がある者のみボールを持つ称号を得るのだ。
すべてはあなたの覚悟にかかっている。
映画か、戦争か
戦争は避けられる。
by tokup_nao | 2010-10-08 02:52 | 美術 | Trackback | Comments(7)