朝の風景 (2009/9/26)
2009年 10月 04日
何となく、むくりと起きてみると、507号室のソファーの上で寝てしまっていることに気づく。ベッドには健悟がいびきをかいて寝ている。あの、ダニだらけだと彼が嫌悪していたソファーにもうどれくらい寝てしまったのか。自分の体には毛布が丁寧に掛かっている。机には、朝食べるサンドイッチの食材、食パンとハムとキューカンバーが仲良く添い寝をしている。その机の角は、板が少しめくれ違う色を見せる。まだ、ソファーの方が寝心地はいいだろうか。
腕には時計の跡が残っている。その後に、付けっぱなしの腕時計が在ることに気づき、針は午前四時を指している。9月でもモスクワの朝は冷える。まだ外は暗い。ちょっとホッとする。腕が痛いので時計を外し、ポケットの中に入れた。
食材の横に515号室の鍵が置いてある。ゆっくりと吊るし上げる。
ゆっくりでいながら、確実に自分の布団を健悟に載せて、ドアをギィと開け、ゆらゆらと515号室に戻る。あれ程うるさいく耳障りな音を発していたエレベーターも今は沈黙している。また騒ぎださないように、ゆっくりと前を通り過ぎて行く。
視覚よりも先に触覚とでも言うのか、窓も開けていないのに嫌な風のようなものを感じた。
その風を頼りに、何気なく外を見てみた。見てしまった。
あれ・・・・・。
外が違う・・・・。いつもと違う・・・。
僕が立っている場所は建物の内側なので、外側を見ていることになるのだが。何かが違う。違うと、思って異変を探してみるけど、その異変はどこにもない。どこにもないので、すべてが違うのか。その為に、その違いがわからないのか。
ああ。
何てことだ。
車が通り過ぎた。何の変哲もないトラックのはずだろう・・・。いや、そうだろうか。今のは本当にトラックだったのだろうか。
建物が違うのか。いや、確かにあの建物は、この前みんなで行ったはずの大きなショッピングモールだ。くだらない物ばかりが売っているくだらないショッピングモールじゃないか。
ああ、くだらない。本当にあの建物なのか。僕が見ている建物が、僕が記憶している建物なのか。建物とトラックの違いをどう言い表せばいいのか。簡単なことじゃないか。
ああ。
何てことだ。
こんな時間に奴らはいたのか。この時間はいつも僕が寝ている時間じゃないか。
こんな時間に起きるのがそもそもの間違いだった。
ああ、ちくしょう。ちくしょう。
何てことだ。
起きると、僕はまだ507号室にいた。健悟はいびきをかいている。サンドイッチの食材もまだ横たわっている。
腕の時計の跡はもうなくなっていた。
ポケットに入れた時計を見る。針はあと少しで、午前四時を指そうとしている。
もう、いい加減にしてくれ。
腕には時計の跡が残っている。その後に、付けっぱなしの腕時計が在ることに気づき、針は午前四時を指している。9月でもモスクワの朝は冷える。まだ外は暗い。ちょっとホッとする。腕が痛いので時計を外し、ポケットの中に入れた。
食材の横に515号室の鍵が置いてある。ゆっくりと吊るし上げる。
ゆっくりでいながら、確実に自分の布団を健悟に載せて、ドアをギィと開け、ゆらゆらと515号室に戻る。あれ程うるさいく耳障りな音を発していたエレベーターも今は沈黙している。また騒ぎださないように、ゆっくりと前を通り過ぎて行く。
視覚よりも先に触覚とでも言うのか、窓も開けていないのに嫌な風のようなものを感じた。
その風を頼りに、何気なく外を見てみた。見てしまった。
あれ・・・・・。
外が違う・・・・。いつもと違う・・・。
僕が立っている場所は建物の内側なので、外側を見ていることになるのだが。何かが違う。違うと、思って異変を探してみるけど、その異変はどこにもない。どこにもないので、すべてが違うのか。その為に、その違いがわからないのか。
ああ。
何てことだ。
車が通り過ぎた。何の変哲もないトラックのはずだろう・・・。いや、そうだろうか。今のは本当にトラックだったのだろうか。
建物が違うのか。いや、確かにあの建物は、この前みんなで行ったはずの大きなショッピングモールだ。くだらない物ばかりが売っているくだらないショッピングモールじゃないか。
ああ、くだらない。本当にあの建物なのか。僕が見ている建物が、僕が記憶している建物なのか。建物とトラックの違いをどう言い表せばいいのか。簡単なことじゃないか。
ああ。
何てことだ。
こんな時間に奴らはいたのか。この時間はいつも僕が寝ている時間じゃないか。
こんな時間に起きるのがそもそもの間違いだった。
ああ、ちくしょう。ちくしょう。
何てことだ。
起きると、僕はまだ507号室にいた。健悟はいびきをかいている。サンドイッチの食材もまだ横たわっている。
腕の時計の跡はもうなくなっていた。
ポケットに入れた時計を見る。針はあと少しで、午前四時を指そうとしている。
もう、いい加減にしてくれ。
by tokup_nao
| 2009-10-04 03:36
| 日記
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