風景の更新

幼馴染の友人に頼まれて、
畑にある小さな小屋の解体を行いました。

よく、街を歩いていると、
それまでそこにあったはずの建物が忽然と姿を消していることがある。

でも、どうしても、元々そこにあった建物が思い出せない。
いつもそこを通って目にしているはずなのに。

実際に畑にあった小さな小屋を解体した。
現調で予め訪れた時、小屋の中には畑の持ち主の小物たちが散りばめられていて、それこそ、生きられた家と言えそうな記憶の地層の断面を見せられているかのような気持ちにさせた。
解体の日には、それらの小物は片付けられていて、いらないものは外に出してあった。額縁に入れられた、サングラスをして勢い良く滑っているスキーの写真と共に。

そして、今回のこの小屋も、なくなってしまった後には、もうその小屋がない景色が直ぐに違和感のない風景となってしまった。


建物があった風景を思い出せなくなるのは、建物がない風景を経験してしまったからなのかなと思う。
風景が上書き保存されてしまったのだ。

あの風景が思い出せないではなく、あの風景が更新されてしまったのだ。

建てることも壊すことも、この意味では、あまり変わらない。


ある若い女性の建築家が言っていた。

「所詮、大きなゴミを私は作っているの。」

聞いたときは、いつも綺麗な建物を作っているこの方がと思って、何を言っているのか意味がよくわからなかったけど、
今となっては、風景を変える(壊す)責任を受け止めたようなものをひしひしと感じる。


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# by tokup_nao | 2016-04-09 21:00 | 建築 | Comments(2)

桜とブラザークラウス礼拝堂

お花見シーズン到来。
桜の花がパラパラと散りゆく姿は、
何故あれほどに情処溢れるのでしょうか。

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この写真は、新潟〜群馬建築巡りのときに、高崎の友人宅で頂いてしまったピーターズントーのブラザークラウス礼拝堂の写真です。

ドイツのヴァッヘンドルフという場所に建っていて、アクセスがめちゃくちや悪かったそう。
僕もいつの日か行きたい建築の一つ。
施主のセルフビルド建築でなかなか荒々しい空間になっています。
コンクリートを24回に分けて一年くらいかけて打設。
一回の打設で50センチなので、一年掛けて12mの高さになります。
なんかこれだけでもカッコイイのですが。
24回の継跡が外観にも出ていて、それが外観としての表情になっているところがまたカッチョイイ。

また、コンクリートにはガラスを埋め込んだ光の穴が散りばめられていて、
中に入った時に光の粒が幻想的に見えてきます。
中はただ丸太を円錐状に組んだものがコンクリートの型枠になります。
24回目の打設が終わってコンクリートが固まったその最後に丸太を燃やします。
燃やすと木が乾燥収縮してコンクリートから剥がれやすくなります。
最後に燃やすことによって、建築が完成します。

できた建築はもちろんのこと、この作り方からシビれる建築です。

倉俣史郎がデザインした、ビキンザビギンという椅子があります。
トーネットの椅子をスチールワイヤーで巻きつけ、ガソリンで中の椅子を燃やしてつくります。

何かを消失させることで生まれるもの。
似たものを感じさせます。

礼拝堂という用途も相まって、燃やすという行為そのものに何か神秘的なものを投影させてしまいます。

倉俣史郎は椅子が燃えるとき、手を合わせたと言われています。

壊すことと創ることが同時に存在してるものは、何とも不思議な魅力を感じさせてくれます。


パラパラと散りゆく桜の花びら。
その中で生まれる宴の空間。
お花見のあの空間こそ、その代名詞と言ってもいいのではないでしょうか。



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高崎の友人宅にて
アジャイの作品集にダメ出しをする赤ちゃんの図。
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# by tokup_nao | 2016-04-02 23:30 | 建築 | Comments(0)

新潟~群馬建築巡り

仕事が少しだけひと段落したので、温泉旅行と称して、新潟〜群馬を巡る。
「これ、建築巡りじゃない?」
と嫁に突っ込まれる。

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手塚さんのステージえんがわ
人が次々と吸い込まれて、なかなか出てこないことから、
ゴキブリホイホイと呼ばれているらしい。
実際すごく心地よくて、ずっと居てしまう。


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この日はオープンハウスで大盛況。
建築関係者が少ないのに驚き。
地元に愛されてます。


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手塚さんのスピーチ。
お婆ちゃんでも笑ってしまうくらいの優しい言葉で説明。


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これも手塚さん
十日町のいこて
一階のレストランが激ウマでした。


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ここで結婚式もやるみたい。


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隈さんのアオーレ長岡
来たのは二回目
光がキレイ。


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建築がワイワイしてて、
みんなイキイキしてる。


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TNAの上州富岡駅
屋根の絶妙な高さ。
手塚さんのえんがわとは正反対のような、同じ着地点を目指してるような。
えんがわでは屋根をギリギリまで低くしたけど、こちらはできるだけ高くしたのかな。
師弟関係だから、余計あれこれ考えてしまう。


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柱が細いー。


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電車と並ぶと可愛らしい。



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近くついでに妹島さんの鬼石多目的ホールへ
こちらも二回目


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この建築を使い倒してる町民もすごいな。


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おれもフットサルしたいなー。
事務の人が見学者慣れしてた。
有名建築ほどってやつね。
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# by tokup_nao | 2016-03-30 23:50 | 建築 | Comments(0)


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by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)

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