カテゴリ:建築( 98 )

四街道さつき幼稚園

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設計:仙田満+環境デザイン研究所
施工:千葉工業(2007)
http://www.kidslink.jp/satuki/

甥と姪を幼稚園に送ってみたら、仙田満の幼稚園に出会った。
この建物は古い建物の既存改修で、耐震補強を伴う工事と共に新校舎を創った。
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ピンク色部分が既存で、それ以外は増築だ。ちなみに、姪はちどり組で甥はこばと組。

教室をぐるりと囲むようにすることで行き止まりのない回遊性があり、すべての廊下がトップライトを設け(しかもそれが連続的で誘われる感じであったり、高い三角屋根の構造体が表出するものであったりと楽しいもので)、光溢れる空間になっていた。また、森と広場を結ぶタイムトンネルのような赤い廊下があったり、廊下の先に鏡があることでどこまでも続いているようになっていたり、タケノコホールからはふれあいの森に全面開口の取ってあったりと、経費をそれほどに掛けずに、それぞれの場所に変化に富んだキャラクターやスポットがあり、大人でも連続的な楽しい繋がりを感じさせる建物だった。

実際に子供達はずっと ズダダダダーー!!キャアァァーーー!! と建築の内外を走りっぱなしであった。
がしかしそのときは何かが無性に気になるのか、姪をカエちゃんは走ることはせずに、自分のロッカーをひたすら整理していた・・・。(笑)

環境デザイン研究所では、これらの連携する回遊動線を「遊環構造」とそれらしき名前を付けており、それは言葉以上に期待できる効果を生みそうだと、わくわくさせられた。
子供建築のプロフェッショナル仙田マン恐るべし。

また、子供の城のようなとんがり屋根も程良いランドマーク性をもっていて、かつ、周辺の団地にはとても控え目な高さが選択されていた。
深緑の優しい壁面は、背景の竹林の相性とも抜群で、大きな開口からは常に森の香りが幼稚園全体を通過し、子供の笑い声を載せて、団地まで穏やかな空気を届けてくれそうだ。
そんな中で、送り向かいの親たちと自分勝手な子供たちと、それらを暖かく迎え入れる保育士のやり取りを見ているだけで、何だかこちらも楽しく幸せな気分になってしまったのだった。

四街道さつき幼稚園 受賞歴

2007年 千葉県屋外広告物コンクール
2008年 2007千葉県建築文化賞
2008年 日本建築家協会環境建築賞
2009年 東京建築賞奨励賞
2009年 全国学校ビオトープ・コンクール銀賞
2010年 造園作品選集

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by tokup_nao | 2010-04-20 00:39 | 建築 | Comments(4)

Hibiya kadan

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設計:乾久美子

日比谷公園と日生劇場の間に建つ、お花屋さん。
ここでは、ヴォリュームのようであり、フレームのようであり、どちらとも受け取れるようなスケール感が慎重に挿入されている。窓もここまで大きいと窓とは呼べないような、ゲートかな?、花園へと招待してくれるであろう、あのいくつものゲートがパラパラと集まって箱の形になろうとしている初期段階の運動を、そっと一時停止させたようだ。
はたまた、素材の重みと間隔には西洋の連柱も想起させるのだ、という人がいるとしたら、得体の知れないどこにも属さないノンジャンル超中性建築とも言えそうだ。

西沢平良との対談の中で、緊張感のある箱が建ち並ぶ都市への前段としての建物のような言い方をしていたが、それはあくまで公園の中から有楽町へと歩を進めたときの話だ。大体の人は日生劇場から大通りからこの建物に出会うことになる。そうした時のこの建物の印象は、?ではないだろう。?が生まれた瞬間に、乾劇場が始まる。

建物をブラブラとしてかしないで、まあ、そそくさと歩いて通り過ぎ、公園まで歩いた時に振り返った瞬間にこの建物の場所らしさが表出してくる。遠くからファサードの素材に焦点を絞ると、乾建築の間から日生劇場のファサードが垣間見える。そこときに、遠近をまたいで、同じような素材の連続がふと現われる。その素材に気づき、辺りを注視すると、帝国ホテル新館下層部のタイルにもアナロジーを見出してしまうかもしれない。

スケールから素材まで周りとフワフワと関係を持ちようとする箱建築は、森山邸の箱建築とは全く異なる到達点を獲得しようとしているのか。乾さんが言う「そっと建築をおいてみると」は周りを変えずに溶け出していく建築を意図しているのだろう。そこでやろうとしている、さり気なさ、趣、そっと湧き立つ気づくか気づかないのかの曖昧な隠れた情緒のような感覚(うまい言葉が見当たらないけど・・・)、陰翳礼讃のような?、日本独特の謙虚な感動がそこにはあるように思う。

乾さんの強みは、この神業と思えるくらいのコンテクストの読み方・扱い方の鮮やかさなのだろう。
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by tokup_nao | 2010-04-17 21:52 | 建築 | Comments(2)

桝屋本店(上越市M社)

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桝屋本店(上越市M社)
住所:新潟県上越市三和区末野新田341
設計:平田晃久

春休みに新潟に行きました。車を運転しまくりました。訪れた順に紹介します。
まずは、平田さんのデビュー作。
模型の印象では軽快なリズムをもって空間が繋がっていくイメージであったが、実際に行ってみるとかなり力強かった。光の明暗がはっきりしていて、トップライトもかなり効いている。そして、何よりも物がとても多い。美術館ではないので、当初のように綺麗にはできないのはわかるけど、あまりに違くてびっくりした。現実の壁をまざまざと見せつけられた気がした。
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↑当初の雑誌に載っていた写真は綺麗だよね・・・。

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篠原一男は住宅論で、施主の使い方がどうであろうと、建築家はそこに関与していかないというようなことを言っていた。恐らくその真意は、生活の仕方は指導するものでなく、施主がその建築で勝手に獲得するものだということなのではないか。
もし、そうならば、この建築でここで生活している人々が獲得した生活に建築家の意思とは離れて観察してみると、その建築の本音が見えてくるのではないだろうか。

エントランスに入った瞬間にトントンと包丁を叩く音。暖炉を越えると、ワイワイと働く社員達。中庭が見える場所でお昼の支度が進んでいる。ブラブラとそこを歩きまわる訪問者三人。みんな繋がった大きいようで狭いような部屋を使いながらも、違うことをそれぞれしていて、ユルユルと全体が繋がっている。サンゴ礁に群がる魚のように。
当初の写真では予想もつかない生活のリズムがここにはありそうだ。そのベースを敷いたのが建築家なら、その仕掛け人は建築家であり、主人公は間違いなく生活者だ。

後輩が、「建築はいつまで建築家のものになりえるか?」のような質問をしていたけど、最初から最後まで建築が建築家のものであったことなんて一度もないじゃないだろうか。

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by tokup_nao | 2010-04-13 21:58 | 建築 | Comments(8)

東京音楽大学100周年記念本館

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設計:久米設計
施工:戸田建設

建物全体がらせん状になっていて、大・中・小の三つのホールの傾斜が上昇気流を加速させていくように配置される。ホールの客席の傾斜が食堂や事務室の天井面の傾斜となり現れてくる。三方に配置されたエントランスからは、絶えず人が行き来し、幼稚園生たちも食堂を利用したり、上昇気流に乗って上の階にまで駆け上っていってしまった。建物を貫く大空間には、学生や親子さんのホワイトノイズが心地よく響く。食堂の食事は好きなところで食べていいらしく、階段前の椅子で食べる生徒や親子、地下に運んで食べる生徒、みんなそれぞれ好きな場所を見つけてはのんびり楽しんでいた。たまに何処からともなく管楽器の音が聞こえてくる。最上部に配されたLow-eガラスの天窓の光が地下に零れ落ちている。音と光の、地域と学生の重演奏。心地よく鳴り響く。

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by tokup_nao | 2010-03-11 09:20 | 建築 | Comments(2)

面接の質問など

豊洲からさほど近い会社の面接にて面接官から


「あなたは堀越先生から何を一番学びましたか?」



この面接官、なかなかいい質問するじゃんと思った。
どんな環境でも学ぼうとする意欲を元に、明確な目的を持てる人材をほしいのだね。
そこで僕はこう答えた。

「先生からは、その建物を誰が必要としているのか?を問われ続けました。その問いから、私が建築を設計するときの主軸になる『人と人の関係からつくる建築』があります。」

答えてて、ちょっと因果関係に飛躍があるかもな?と思ってても、自信満々に答えるとそれなりに聞こえるようで、面接官もうんうんと良い反応をしてくれてました。

面接は言葉のキャッチボールの反射神経と状況判断能力でしょうか。あと、とにかく元気。元気も、元気すぎるとこの人は躁じゃないかと思われるので、日常を脱しない程度の自然な元気。聞かれた質問には、まず一言二言ぐらいで完結に返す。相手の様子を見ながら補足説明をする。補足し過ぎると時間がなくなるので適度に返す。補足で自分の大切にしている主張を言いたい。

そう言えば、川越の作品を見せてて、「君、ピーターズントー好きでしょ?」と言われた。ずばりでした。
短時間で作品なんてあんま見れてないんだろうなーと思ってたけど、とてもよく見えているようです。

どんな会社の面接でも、とても勉強になります。会社の重役と話す機会なんてないので、とてもいい機会だと思いました。

落ち着いたら、四月には桜の下でお酒を飲みまくりましょう。
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by tokup_nao | 2010-03-07 23:53 | 建築 | Comments(0)

虎ノ門タワーズ

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虎ノ門タワーズ
設計:KAJIMA DESIGN

d0086747_12562138.jpgオフィス棟と住居棟。二つの棟からなる超高層計画。騒がしい都市の中で、ここだけ静まり返っているような緊張感を持つ。黄色いオブジェがその静けさを逆に助長しているかのような感触がした。見上げると、目が眩むような高さ。二つのタワーの間には実際に何かしらの関係が起こる訳ではないが、一つのまとまりのある空間の質を共有しお互いを保存し合い、場の強さのようなものを支え合っているような関係を感じることができた。
オフィスと住居。この二つの機能だからこそ起こる緊張感なのか、それとも、都市という外部に閉じた内的な外部を有しているから起きたのか。たぶんその両方だろう。
建築と芸術が緊張と対立と釣り合いを持って置かれている。ミースの超高層もこんな感覚なのだろうか。(行ったことがないもので)ここに住むということはどんなだろうかと想像が巡る。



もっと詳しく知りたい方はこちらに詳細な説明があります。

特集:正統な都心をつくる――虎ノ門タワーズ レジデンス&オフィス

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by tokup_nao | 2010-02-20 00:29 | 建築 | Comments(0)

Low Carbon Life-design Award 2009 の結果

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Low Carbon Life-design Award 2009
「佳作」頂きました。

伊藤研の武士と共作でした!
2/1日に表彰式です。
隈さんありがとう。





「グツグツコトコトこわいこわい」のあとがき

まずいまずいと思ってても、自分が経験するまでは、やっぱそのまずさはよくわからないのだと思う。
経験して初めてまずい状況だと体でわかる。どんなでも、やはり知りたくなるのが人間の性というもの。
知ってから対処すればいい。知らないのにそれが何であるか何てわからない。
もしかしたら、ノックをして入ってみたら中は案外楽しげにカレーパーティーをやっているかもしれない。そんなの誰にもわからない。

あの会社はどんなだろうと、様々な質問をぶつけては、想像を膨らまし。もう質問してもわからないとこに来たら、たぶんこんなだろうかと諦めに似たようなとこに落ち着く。それでしょうがないのだろう。あとは時の運にわかせる。以上!
だから、自分はこの会社に向いてるんだな!と思い込んで、時間がある分だけ助走をつけて、会社に図々しく胴体着陸をかましていくしかない。それでも、「君のエンジンオイルはうちのと合わないのよ」と言われれば潔く撤収するのみ。

こわいこわいと思うのは、なんだかそんな雰囲気を作り出している世間であったり、既成概念のような不必要なイメージだったりするんだな。世の中そんなもん。
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by tokup_nao | 2010-01-20 18:07 | 建築 | Comments(2)

東京観光など

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ロシア人のヤーナをつれて川合さんと三人で東京観光してきました。
とりあえず、都庁行って東京を上から眺めたあと、根津美術館にいって表参道をゆっくり歩いて帰ってきました。

僕が英語をしゃべると頭を打ち違えた五歳児の言語障害者のようになってしまうけど、頑張りました。

英語で建築を説明するけど、あれ、この建築こんなもんだっけ?みたいな説明ばかり・・・。

「コクーンタワーは繭をイメージして作ったんだよ。ここに来る人は繭のようにこれから社会に飛び出していくんですよー。」
と説明しててなんだかバカバカしくなってきてしまう。

この建物はケヤキをイメージしてますよー(TOD's)、この建物は旅行カバンを積み重ねてますよー(ルイヴィトン)とか。

説明していると、自分の理解がどれだけ浅はかなのかがよくわかってしまった・・・。


にしても、英語を僕ほど話せないのはそれ以上に根本的に不味い。
話せないということは、どれだけいい意見を持っていても伝わらない訳だから、どんな考えも持っていないのと同じ。フランスからやってきた韓国の留学生スービンは四ヶ国語をしゃべるから、それだけ多くの種類の本も読めるし、それだけ多くの人とも交流できるし、ほんとうに羨ましい。

今自分に足りないのはほんとそこ。ほんとに。

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by tokup_nao | 2009-11-09 23:03 | 建築 | Comments(6)

ロシアのときの写真

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まるいものからまるいものが出ております

シャボン玉が凄く綺麗

このときは20人ぐらいで一気にシャボン玉を飛ばしました

手とかベトベトになって、風が冷たくて
どんどん冷えていく手
でももっとシャボン玉を飛ばしたい

風向きを考えて
タバコで煙玉をつくって

割れると煙がポワンと出てくる

やけに甘いエスプレッソが疲れに染みる


戦争の記念碑が僕らを見下ろす

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by tokup_nao | 2009-10-29 23:04 | 建築 | Comments(0)

モスクワ建築大学でのワークショップ

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敷地はモスクワ中心部から20キロ離れた川と原っぱ以外何もないような場所だった。
これからここ一体は大きな開発が行われて高級住宅街になるようだ。
BRICsの一つでもあるロシアは、今インフレなのでこのような大規模な都市近郊の大開発が進んでいる。それ顕著に表した敷地での設計課題であった。課題内容は、モノレールを引き都市プランニングをしてから具体的に何かを建てろというものだった。その場所にコンテクストも作業時間もなかったので、僕はとりあえずその地域の出発点になるようなメインビルディングをえいっ!と建てることにした。そのモノレールの駅でもある建物から船や自転車、車などの様々な交通インフラが切株の根のように伸びて行き、多くのものを巻き込みながら都市が始まるんです!と言いました。

日本では絶対やらないような課題だなと思う。まず、何もない場所が無いので。これからここが巨大リゾート開発になるんですと言われて設計するとき何を手掛かりにすればいいのか、よくわかりませんでした。
で、周りに何もないので歴史の引用から形の手掛かりとしてみました。シューホフのラジオ塔のようなファサード。タトリンの第三インターナショナル塔のような螺旋状のスロープ。スターリンのセブンスターと言われる巨大建築物群の八番目に入れてもらえないかな?だとか。あと、雪が沢山振ったときに、雪が積もらないようなスカートのような形状だとか。結局は、寄せ集めで自分の建築が出来なかったなあと今とても悔いが残る。
ロシアの学生とパートナーになって二人でやるんだけども、彼が何でも僕の意見に賛成してしまうものだからひょいひょいと進んでしまったのかな。何でもありのドバイに建ってても違和感無いだろうなこういうの・・・。
八束先生が簡単に形にできてしまってちゃんと議論してないんじゃないか?と言っていたのも、僕にとってはずばりだった。如何なる建築を建てるべきか。その根幹を訴えかけるものを構想しなければいけない。この切株もまだまだ根が浅い。

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by tokup_nao | 2009-10-28 01:01 | 建築 | Comments(0)


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by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)

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