波とデザインについて

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海岸沿いに大きな波が立つと、ある人は波に乗って滑り出し、またある人は波に巻き込まれ溺れそうになったりする。

誰かが溺れてしまうような波は最初からない方がいいと言って、防波堤ができてしまった。
はたまた、これ以上波が海岸沿いの砂をさらって行かないようにと。

あるとき誰かがデザインした建物が今までの風景を文化を壊しているように感じた。
でも、その建物では新しい活動と、もしかしたらその街で新しい文化になるんじゃないか、と思えることが起きそうな気配。

デザインという波はいつも、誰かを溺れさせたり、誰かを軽やかにサーフさせて行く。

波音建てずに新しい建物ができたら、誰も溺れることはない。と同時に、誰かを魅了する波は立たない。
いい波はいつも危険な香りを持っている。

残そうとするのでなく、残っていくのが文化だとしたら、文化は衝突して更新されていく。


京都駅をつくった建築家、原宏司が言う。

「いい建物ほど、賛成と反対が半分づつになる。」

100%綺麗なものこそがいいものとは言い切れない。ピカソのゲルニカのような、岡本太郎の太陽の塔のような。それらは時代に鼓動を与える魅力を持っている。気付いたときには、僕らの時代のダイナミズムを体験できるようなものがある。だって、いつでもそうでしょ。みんな現代をドラマティックに感じていたい。

情報が莫大に入ってくる時代に生きる人々にとって大事なことは、波に乗ることの感動を忘れないこと。
波がどこに発生して、どのくらいの高さで、水温は何℃あって・・・。知ることはいくらでもできる。でも、体験して感動することは、乗った人にしかわからない。

デザインこそ、そこを忘れてはいけない。
感動をつくり続けることこそ、現代にとってさらに大事な使命となっている。

波の感動は溺れるというリスクが付きまとう。
リスクなしに感動は得られない。

さあ、勇気をもってつくるしかない!!




と同時に、いつかサーフィン始めたい・・・。









<おまけ>
最近読んだ本

「市場を教育する」という視点に立つ原さん。この人こそリーダーです。


茶の本に通じるものがあり。建築の話しも多くておもしろい。欲望のエデュケーションの話しがいい。


サーリネンがすごく好きになってしまった。弟子たちのサーリネンへの敬愛ぶりが素晴らしい。
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by tokup_nao | 2012-06-20 00:34 | コラム | Comments(0)


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by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)

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