熱いスケッチとは  ~地段の家~

修士設計で三つの建築を構想した。
そのうちの未公開のスケッチをここで載せることにしよう。
誰にも見せられることのなかったスケッチが可哀そうだから。

「地段の家」
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一階平面図
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地下一階平面図
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断面図
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断面図

いつもだけど、初期のスケッチはすごく衝動的に突き動かされて書いている。もっとも自由なときだ、その後に、説明しようとして、余計なとこを省いたり、洗練されていく。
断面にはどんな屋根にしようかな、と思って色んな形の屋根がごちゃごちゃと試しに書いてある。大きな場所もあったらいいなとか。
でも、三次元モデリングCADでエイと創ってみると、余計なところがどんどん省かれる。時間もないので、集合住宅には必要なさそうなので、結局大きな空間は創られなかった。でも、建築に説明できない部分を残しておきたい、ということはいつも思う。ロブ・クリエの建物にくっついてる変な彫刻のような、謎が多く残る村上春樹の小説のような。そこに誰にも溶けない謎があるとき、その物語がずっと続いているような気がするから、そんなものを建築にもちゃんと残してあげれたらいいなと思う。

このスケッチの中で僕は地下一階が一番気に入っている。
平面図でもあり、絵でもあり、ダイアグラムでもあり。集合住宅で分離されながらも、くっ付いていたがる人々が現れたスケッチ。人は誰かと一緒にいたいと思うと同時に、一人にもなりたいような気持が同居している不思議な存在。この集合住宅にはこの不思議な気持ちを残しておきたかった。そんな雰囲気のある場所は、僕のことを理解してくれているようで、ほっとする。これからどうしていくか、ではなく、現在進行形の自分の様々な断片をどこかに残しておける場所が必要だと直感的に思う。今の時代は。

スケッチに話を戻そう。
あなたは篠原一男のスケッチをみたことあるか。
ゴリゴリと机に鉛筆の音が響き渡るかのような、そのまま鉛筆がボキっと折れてしまいそうな力強いスケッチを。あのスケッチを描いている篠原一男は何かにとりつかれたかのように身体中で描いていそうだ。

相当な伝えたい思いがないと、あそこまで描けない。
はっきり主張のあるスケッチは早い。そして、強い。

ズントーのスケッチも篠原一男と同じ種類の匂いを感じさせる。バルスのスケッチからはこの陰影を表現したいんだよ!!というダイレクトな初期の熱い思いが飛び出してくる。建築化されたときには、その思いが時間と空間を宿して僕らを包み込む。

あんな心躍る熱いスケッチを僕もいつか描けるようになりたいものだ。
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by tokup_nao | 2011-11-16 02:02 | 建築設計 | Comments(0)


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by 徳田直之 (Naoyuki Tokuda)

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